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名波、森保両監督が「待ってるぞ」。小川航基、膝の恐怖を消すために。(Number Web)

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https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180212-00829882-number-socc


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小川航基が戻ってきた。

ジュビロ磐田の鹿児島合宿、FC町田ゼルビアとの練習試合でのこと。2本目の途中から20分出場すると1トップに。ポストをこなしつつ、裏を狙うなど落ち着いたプレーを見せ、PKを1本決めた。動きの量や質こそまだまだだが、完全復活に向けて調整は順調のようだ。

小川は昨年5月、韓国で開催されたU-20W杯のウルグアイ戦で着地に失敗。左膝前十字靭帯断裂、半月板損傷など全治6カ月の重傷を負った。本人は大会で点を取って優勝に導き、リーグ戦でも活躍するという青写真を描いていたが、シーズンを棒に振る悔しさを味わった。

シュートチャンスの数を増やし、膝の怖さの克服を。

 地道なリハビリを経た小川は今季、チームの始動日から練習に合流した。1月31日の練習試合で実戦復帰し、10分間のプレーは「まずまず」の感覚で終えた。そして臨んだ町田戦、「Jクラブ相手ということで大学生とは違って、プレッシャーが速いので、どのくらいやれるか」を楽しみにしていた。

それと同時に、ただ試合に出るのではなく、テーマをしっかり持って臨んでいた。

「少ない時間の中で、いかにチャンスに絡めるかというのを自分の中で意識していました。実際はシュートチャンスが限られて、そのシーンを作ることもできなかった。そこはひとつ課題かなって思います。動き出しの回数、ボックスに入っていく動きも繰り返しやらないと、いい状態に戻ってこないかなと思いました」

最も重要なのは、膝への恐さを克服できるかどうかだろう。あれだけの大怪我ということもあって、残像が頭の中にあるはず。特にジャンプした後の着地、相手と激しく接触するプレーでひるんでしまっても不思議ではない。

だからこそ小川は、心身ともに細やかな意識でプレーに臨んでいる。

「公式戦になると膝のことを忘れてしまうかも」

 「今は人と当たる恐さはないです。相手とぶつかった時、体がブレないか、膝のクッションを意識しながら余裕を持ててプレーできています。ただ、斜め後ろに下がりながらの着地とかはすごく注意しています。今は膝のことを頭に入れているので、ちゃんと着地できていると思うんですよ。でも体が動き始めてきて、公式戦になるとアドレナリンが出て膝のことを忘れてしまうかもしれない。そういう時がちょっと怖いかなと」

負傷前の感覚に戻すには、まだ乗り越えるべき山は大きい。とはいえ小川は完全復帰についてそれほど焦ってはいないという。

「キャンプで最高のコンディションに持っていく、開幕からガンガン行けるようにとは思っていません。無理せず、30~40%ぐらいまで自分のコンディションを戻せればいいかなと思っています。開幕後も地道にやって……時期は何とも言えないですけど、膝と相談しながらですね」

こう語る表情には余裕が感じられる。それはリハビリ期間で得た成長もあるからだろう。

昨シーズン当初は「筋肉がつきにくいんですよ」と悩んでいたが、昨年と比べて明らかに体の厚み、下半身の安定感が増した。リハビリ期間中、筋力不足を解消するために相当の筋トレをこなしてきた。その努力を成果として見せるのはもう少し先になりそうだが、完全復帰すれば“できる雰囲気”を感じた。

名波監督からは期待も、先発確約ではない。

 その一方で磐田はFWの先発争いが激しさを増している。

昨季14得点を上げた川又堅碁を軸にアダイウトンも健在で、熊本から移籍してきたモルベッキ、筑波大のエースとして活躍した中野誠也らも加入した。名波浩監督は「川又との2トップを期待している」と話しているが、「はい、どうぞ」と指定席が与えられるわけではない。

「レギュラー争いはライバルがたくさんいますし、開幕からポジションを取れるとは思っていませんが、自分は他のFWにないものを持っているので、やれる自信はあります。自分と同じような怪我で復帰した(小川)大貴くんは昨年、ルヴァン杯からちょこちょこ試合に絡んだので、自分も膝の状態を確認しつつ、名波監督と話をしながらやっていきたい」

五輪代表の森保監督からも「待ってるぞ」。

 町田戦は、東京五輪代表を率いる森保一監督が視察に訪れていた。

1月のU-23アジア選手権に出場した伊藤洋輝は、それもあって気合十分のプレーを見せた。その伊藤の姿を見て、小川も感じることがあったようだ。

「あの大会で、みんなが活躍している姿や自分がいない代表を見て悔しいというか、やっぱり代表でプレーしたいと思いましたね。堂安(律)とも連絡を取り合って『また一緒にやりたいな』っていう話もしているんで、早く戻りたいですね。そのためにも完全復帰してジュビロで結果を出していかないといけないと思っています」

森保監督から「待ってるぞ」と声をかけられたのも、小川にとっては嬉しかっただろう。

これから東京五輪に向けて、チームは堂安や久保建英、市丸瑞希ら主力組が合流し、2年後の本番に向けてピッチを上げていく。もちろん小川もそうだ。

小川にとっては磐田、五輪代表ともにレギュラー獲りに挑む大事なシーズンになる。

(「話が終わったらボールを蹴ろう」佐藤俊 = 文)

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